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前回の記事では、
「肯定的関心を持って関わる」ことで
共感が生まれ、
心から分かち合ってくれた相手に信頼が生まれ、
そして愛着関係を築くことで
自己肯定感が育まれ
その後、健全な社会との関わりを持つようになると書きました。
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そして、もう一つ、
大事にしてほしいことがあります。
それは「逆境を体験」すること、
言い換えると「失敗すること」を大事にする。
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今回は、私の子育て経験からエピソードをお話しします。
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私は、子どもが生後3ヶ月の時、
すでに声帯にポリープが3個できるほど
毎日、毎日 泣かせていました。
「あら、ハスキーな声の赤ちゃんね!」なんて
声をかけられましたが、
今だったら、虐待を疑われるほど
四六時中泣いてばかりの赤ちゃんでした。
夜泣きも、毎晩3時間。
しかも、全身全霊で 大泣きです。
アトピーもありましたから
泣いて かきむしって、血だらけです。
とても「肯定的関心を持って関わる」なんて
できる状況ではありません。
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母乳育児相談所の故・山西みな子先生に出会い、
15分おきに授乳するという方法を教えていただき、
嘘のように 泣き止みましたし
コロッと寝るようになりました。
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それから
この子は、他の人と何かが違うから
普通の育て方じゃダメだ!と思い、
育児書を 本屋1軒分読みまくりました。
そして すべて 子どもに拒絶されました。
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子育てに関しては、
もうお手上げ状態で 頭、真っ白。
仕方がないので、
子どもをよくよく観察するようになりました。
幸いなことに 先入観なしにすることができました。
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そして試行錯誤して、
子どもが一番生き生きとする関わり方が
「肯定的関心を持って関わる」ということだったのです。
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さて、
子どもにとって 初めての「社会」は幼稚園でした。
3歳から入れましたが、毎日お土産付き。
トイレに間に合わないほど
必死に 頑張っていたようで、
お迎えに行くと、ホッとするのか
私の顔を見た瞬間、毎日 大泣き!
ちょっと早かったかな?と思いつつも、
担任の先生の 暖かいサポートがあり、
年中さんからは、人が変わったように
活発になり、幼稚園大好きな人になりました。
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次なる「社会」は、小学校です。
大人の歯が生え始め、
ファンタジーに生きていた子どもたちが
現実世界に目覚め始めてくる年齢です。
なので、7歳から小学校で学ぶのは
一般的な成長段階からすると
ちょうど良いのかもしれません。
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ですが、それも個人差があり
私の子どもは、ファンタジーの世界にいることが長く、
大人の世界を持った今も、
ファンタジーの世界の子ども心を忘れずに持ち続けています。
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大体 10歳前後くらいで、
子どもの世界から卒業し、
大人の世界を生き始めます。
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大人の世界と、子どもの世界の大きな違いは何かというと
簡単に言えば、現実的な因果関係が認識できるということです。
そうなると、だんだん物事を客観的に見れるようになりますし、
論理的に考えることを始めます。
ここからは、どんどん失敗する体験を
できる限りしてほしいのです。
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それまで「肯定的関心を持って関わる」ことをしてきましたので
自己肯定感は、しっかり育ってきています。
すると
失敗した事実と、自分の存在を、分けて考えられるようになります。
失敗したことで、自己否定や自己逃避し、
引きこもりになったりはしません。
事実をしっかりと見て、
その失敗と どう向き合い、どう学ぶかを
親が助けられる未成年の間に
どれだけ出来るかが
その後の人生を生きる上での 宝になります。
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我が家の場合、
たっぷりと子どもの世界である、
ファンタジーの世界に浸っていたので
現実世界になかなか馴染めず、
不登校になりました。
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ところが、
小5の夏、
地元の劇団主催の演劇で、
6日間8公演 準主役をやり通したことから
自信がついたのでしょう。
現実世界で やっていける自分の力も実感したのでしょう。
中学受験をしたいと言い出しました。
さらに、Violinのコンクールにも参加したいと言い出しました。
前年も同じ話をいただいたのですが、
その時は審査員の目が怖いから絶対に嫌だと言っていた人が、です。
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その様子を見ていて、気づいたことがあります。
それは、
ステップアップするために
人は自ら 自分に課題を科す存在だ
ということです。
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それまで、いろんな場所で
親子で参加し、
私も失敗するところを見せたし、
またそこからどうやって学んで行く姿も見せました。
そして、子ども自身も 失敗し
私の目の前で
問題を起こしたり、失敗をしてくれたおかげで
どのように受け止め、対処して、
そこから 何を学び、
どう活かしていくか ということを、
子どもの理解力に合わせて サポートしてきました。
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その積み重ねがあったので
中学受験という大きな目標を自ら立てたとき、
自ら 課題を科すようなことをしたのだと思います。
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不登校という逆境も、
その後の生活には なんら支障なく、
それより、不登校の時に
たくさんの いろんな人に出会い、
いろんな体験をして
失敗したり、成功したり
可愛がってもらったり
怒られたり
脅されたりした おかげで、
人怖じせず、
私より コミュニケーション上手です。
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そういう発想の転換を練習できるのが
”モノつくり”です。
最初は 指先が、うまく動かなくて 失敗ばかりします。
だからこそ、出来上がったモノは、
とても 愛おしく
ちょっと汚れてたり
歪だったりするところが
努力の後でもあります。
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心の成長に関して
他にも 親がしてあげられることが
あるかもしれません。
でも、意外に できることは
少ないんですよね。
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過干渉になりすぎず、ネグレクトにもならず
ちょうど良い 距離感を持つには、
子どもたちの”モノつくり”の中にヒントがあります。
そのヒントを 一緒に探すお手伝いもいたします。
気軽に声をかけてください。
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