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肯定的関心を持って関わるー子どもへの眼差し

🎨

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壁に貼り付けた、大掛かりなビー玉転がしを見つた Tくん。

ビー玉を転がしているうちに、

ビー玉を1個じゃなくて、

5、6個まとめて転がしたらどうなるか?など、

どんどんアイデアが浮かんできます。

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そういうとき、私は子どもの好奇心に乗ります!

「やってみよう! 実験! 実験!」

ビー玉転がしというのは、子どもたちに大人気の”モノつくり”です。

自分なりのイメージを持つ前には、

人が作った”モノ”を真似ることから始まります。

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今日のTくん、

ビー玉が最後に落ちてくるところに

興味を持ちました。

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何も受け皿がないと、バラバラとビー玉が飛び散ります。

箱を置いてみたら、どうだろう?と

紙でできた箱、ビン、かん、ペットボトル、

クッション材を敷いてみる、ガムテープの芯材など

私も、Tくんに負けじと

どんどんアイデアを出して

Tくんの発想が広がるお手伝いを

そうと知られないように、

しかも本気で、提案してやってみます。

そして、一緒になって

結果に一喜一憂する。

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これは、結構 難しいです。

子どもにとっては、初めてのことでも

私は、何回も何回も

同じシチュエーションに遭遇しているのです。

そのたびに

初めて そのアイデアに出会ったかのように振る舞います。

決して

「ああ、あれね」と知った顔しません。

ましてや

「またか…」なんて顔もしません。

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もちろん、ビンにしたら、

どんなふうになって高い音がするなど

私は知ってますし、

周りにどんな影響を与えるかもわかっています。

だから

私の経験から、いろんな想定をして配慮しながらも、

それをちょっと横に小さく置いたまま、

目の前にいるTくんが

これから体験しようとしていることを

メインにして一緒に楽しみます。

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なぜなら 、

その体験は、

今 目の前にいる Tくんには

初めての体験だからです。

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私にとっては、

Tくんとの体験は、初めてのことです。

一人ひとり、人間は違いますので

反応も 違います。

だから、

Tくんは どんなふうに反応するのだろうか?と

それは楽しみで仕方ありません!

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ちょっと小さい声で 

モゴモゴ喋っていたTくんが

この時は、めちゃくちゃ大きな声ではっきりと

「次はこうしてみよう!」

「キャハハハハ!(笑い声)」

「音がこんなだ!」

「それは、飛び出ちゃうんじゃないか?」

そういった 提案、感想、考えなど

はっきり自分の意見を話しています!

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こんな Tくんの姿を見ながら

これが

「肯定的関心を持って関わる」ことなんだなぁと

再認識しました。

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この「肯定的関心を持って関わる」ことで

共感が生まれます。

心の底から

子ども自身の喜びを共有してくれる人に対して

子どもは 信頼を寄せます。

すると

それは「愛着」となって

子どもの心の中に

自我の種が生まれます。

さらに

「肯定的関心を持って関わる」ことを続けていくと

その自我の芽が育ち、

自分の心の中に拠り所が生まれ、

自己肯定感が育っていきます。

そして、

健全な社会との関わりを持つように

成長していきます。

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一人ひとり、いろんな課題やテーマを持っていますし、

子どもが一人ひとり違うなら、

親も 一人ひとり違って、

親子関係も、1組ごとに違います。

だから、

こんなに キレイに

一直線に成長することはないかもしれません。

でも、

心の成長に関して、

「親がしてあげられることで

 たった一つあげてください」と聞かれたとしたら、

この「肯定的関心を持って関わる」ことを基本に据えて、

大事にしてほしいと思います。

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もちろん、親も人間ですから感情があります。

叱ったり、喧嘩したりすることもあり、

24時間365日はできないと思われる方もいるでしょう。

子どもと相性が合わないということもあります。

そういうご自分の気持ちにも

「肯定的関心を持って関わる」ことをしてみることを

お勧めします!

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なかなか、出来ないときは、

普段の生活の中での”モノつくり”

例えば、接客、資料作り、新しい商品開発など

お仕事のあらゆることや、

料理などの家事に対しても、

それらを”モノつくり”と考えて、

できる範囲でいいので、少しでも

「肯定的関心を持って関わる」ことを

やってみる機会を持ってみてはいかがでしょう。

ネガティブな感情が出てきたときに

その眼差しを持ちやすくなる助けになります。

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すると、

自分のネガティブな気持ちを

良い/悪いを超えて

そのまま受け取れることがあるでしょう。

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いったん、そのまま受け取ることで

そのあとは、ご自分の中から

建設的な考えが浮かんでくることでしょう。

これが、

”モノつくり”の”モノ”が、人生に置き換わる生き方に

つながっていきます。

つまり

自分で決断して行動し、結果を自分で受け入れるという

爽やかな生き方につながっていくことでしょう。

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お子さんは、まだこのプロセスを一人で出来ませんから

ぜひぜひ 親御さんが実際にやってみせることで

言葉ではなく

感覚的に伝えていってもらえたらと思います。

これは、一生の宝です。

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お子さんが 小さいうちは

親御さんが、応援団。

そして

成長するにつれ、

大人になったら

自分自身が 自分の応援団。

これが

意識しなくても 

デフォルトになったら

他者に対しても

適切な距離感を持った 

応援団になれることでしょう。

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※ビー玉転がしを終えて、ニコニコが止まらない Tくん。

いつもなかなか帰る支度をしないのに、今日は満足したのでしょう。スッと支度を済ませて、パッと挨拶して、気持ちよく帰られました。

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