クレヨンネットNEWS 20110323
クレヨンネットより、アートによるメンタルケアの具体的な方法についての配信がありました。
ぜひぜひ、お役立てくださいませ
クレヨンネットNEWS <20110323>
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アートによるメンタルケアの具体的な方法について
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クレヨンネット事務局の馬目です。
震災から10日が過ぎ、各地でボランティアの声があがる中、こちらの事務局へも、協会員だけでなく一般の方からも「自分にも何かできないだろうか」という声が寄せられています。
そこで、アートによるメンタルケアの具体的な方法をまとめました。私たちの活動は、人の心に触れる活動です。大切にきちんと向き合う必要があります。よく読んで、活動されるようお願いいたします。
下記URLよりPDFをダウンロードできます。ダウンロードできる環境のない方は、下記の文章をご覧ください。
http://www.heart-color.com/scociety/scociety_images/crayon-net0322.pdf
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アートによるメンタルケアの具体的な方法について
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◆一般の人が今すぐできるメンタルケアの方法◆
被災直後、被災者が必要とするのは、ライフラインの確保と同時に心理的な不安の緩和です。ショックや過度の緊張などを一人で抱え込むことでPTSD※が重症化しがちです。その苦しみを発散する手段の一つとして、絵を描いたりぬり絵をする方法があります。
私たちは阪神淡路大震災の被災地で、子どもたちに絵を描いてもらうボランティアを行い、この方法が効果的であることを体験しました。
この方法は紙と画材があれば、どこでも誰にでも出来ますし、一般の人がすぐにお手伝いできることです。また「東日本支援クレヨンネット」では、インターネットを通じてセラピー用のぬり絵を無料で提供しています。(提供:世界子どもクレヨン基金)
ホームページ http://heart-color.com にアクセスできる方は、トップページに「心のケアに役立つぬり絵ダウンロードできます!」から自由にダウンロードしてご利用ください。
もし避難所などに画材がない場合は、えんぴつやボールペンを使って手近な紙に落書きをするだけでもかまいません。心のモヤモヤを少しでも吐き出して、気分転換を図ってください。
<「アート&セラピー協会東日本支援クレヨンネット」代表末永蒼生>
※PTSD とは・・・心的外傷後ストレス障害(Post -traumatic stress disorder)存在を否定されるような恐ろしい体験が様々な形で思い出されてしまい、恐ろしい体験をした場所、感情、社会、人間関係を避けるとともに、常に緊張し身構え続けるために、通常の生活が妨げられるようになった状態。(世界子どもクレヨン基金クレヨン救急士講座テキストより)
◆アートボランティアをする場合の注意事項◆
この情報は、「色彩学校」で絵を通しての心のケアの方法を学びボランティアに役立てようとする人のためのものですが、一般の方にも参考にしていただけると思います。
【事前に】
・前提として、対象者が心のケアのボランティアを受け入れられる態勢になっているかどうかを慎重に見極めることが非常に大事です。
・ボランティア活動を始めるときは、できるだけ事前に現場に出向き、全体の様子をリサーチしてください。(ポイントは、予想される参加者の数や年齢、水が使えるか、絵を描く場所の確保、1 人で対応できるかどうか……etc)
・避難所の主宰者や責任者からの許可を得、活動の主旨や内容をよく説明した上で実行することは、現場に迷惑をかけないための最低限の前提です。
・交通、食事、宿泊などは各自、自己責任で確保する必要があります。
【被災者に対して】
・できれば、一定期間、同じ場所に同じ時間、同じメンバーで行くことが被災者への安心感につながります。
・参加を無理強いしない範囲で行ってください。被災者は不安や孤立感を抱え初めて顔を合わせる相手にも過敏になっています。被災者の気持ちの流れに寄り添ってください。
・被災者の辛い体験などを無理に聞きだそうとしないこと。激しいショックや不安に必死に絶えている人々にとっては、苦痛を表現することですらさらなる痛みを伴います。被災者の気持ちに一方的に踏み込むことは厳禁です。
【メンタルケア】
・PTSD や発散、回復プロセスへの基本的理解が必要です。被災体験による傷の深さには個人差があり、安全な場所を得て初めて苦痛や怒りが噴き出すことがあります。その感情をなだめたり抑えたりするのではなく、本人の気持ちのまま吐き出せることが必要です。そのようなネガティブな感情表現も回復の一歩です。
・セカンドステップセラピーへの理解が必要です。絵やぬり絵などの表現でも怖いイメージや痛々しい表現、激しい色遣い、年齢不相応の表現などが見られますが、これも回復の第一ステップです。いわば、絵を通して泣いたり叫んだりすることで気持ちが鎮まってきます。その次に本来の心理的な安定に向かいます。このセカンドステップの流れを理解しておくといいでしょう。
《書籍「子どもたちは絵を描いて元気になった」(「空飛ぶ子どものアトリエ」ボランティアグループ編)なども参考にしてください》
【画材、その他の留意点】
・「クレヨンネット心のケアボランティア」として最低限持参するといい画材は、画用紙などの紙類/ぬり絵/クレヨン(できれば水性クレヨンと筆、水入れ容器)/ビニールシートや新聞紙など床に敷くものなどです。また、ライフラインが確保できている環境であれば、水彩絵の具や粘土など手の感触を味わえる画材は、リラックスの効果を高めてくれます。
・できるだけ記録(表現した絵の写真や当日参加者の様子など)を残しましょう。心のケアは長い期間行っていく必要があり、そのためにも被災者が表現した絵や表現している様子を記録しておくことは、回復過程を理解する上で役に立ちます。
・定期的に行く場合、あるいは単発の場合でも、出来るだけ参加者の方のお名前を覚え、お名前で呼びかけるようにしましょう。それが関係作りの第一歩です。
・ゴミはできるだけ持ち帰ること。避難所などでは限られた空間の中でゴミの処理も大変です。心のケアのワークなどで使った道具やゴミ類などはボランティアチームで持ち帰るようにします。
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クレヨンネット事務局では、今後もこういったメンタルケアに役立つ情報をお知らせしていく予定です。
知りたい情報などありましたら、ご連絡ください。
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「アート&セラピー協会 東日本支援クレヨンネット」
共同代表 末永蒼生/江崎泰子 事務局 馬目佳世子
〒107-0062 東京都港区南青山3-5-1 南青山O&Kビル 4F(株)ハート&カラー内
TEL:03-5474-7810 FAX:03-5474-2860 E-mail:colorlink@heart-color.com
URL: HEART-COLOR.com
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