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言葉を信じられる

「じゃぁ、1回だけ、風船で遊ぼうね」

そう言って、子ども2人と、大人と、風船で遊び始めました。風船が、パスできなくて、下に落ちてしまったら おしまいです。

「1回~、2回~ ・・・・」

何回目かに、落ちてしまいました。

すると、子どものうちの一人が、もう1回やりたそうな素振りを見せました。

だけど、

「あ~、落ちちゃったね。1回だけだから、おしまいね」

と言って、その方(大人)は、

ちゃんと 約束を守り、

本当に おしまいにしたのです

すごいなぁーーーと思いました。

そして、

さすがだなーーーと思いました。

子どもに、駄々をこねられると、「ウルサイ!」という気持ちや、周囲の人の手前、あるいは 子どもに受け入れられたくて(良い顔したくて)、ズルズルと、大人の勝手で、大人の都合で、約束したのに、大人の方が破ってしまうことがよくあると思います。

また、「おしまいね。」といいながら、違う意味に言葉を使っているときがあります。「あ~、おわって、セイセイした…」「ちゃんと言ったでしょ!」など、ウンザリしていた気持ち、言うことを聞かないことへの苛立ち、怒り、だまし、脅し、不安など、さまざまな気持ちで、言葉どおりに行動はするけれど、言葉の裏に隠された気持ちで、言葉の意味と違ってしまうことも、よくあると思います。
「おしまいね」と言いながら、子どもへ「私の気持ちを察しなさいよ」と要求しているようなことです。親子だけでなく、普段の生活の中でも、他の関係(夫婦、会社、友人、ただ電車で乗り合せた人…など)で、私も知らないうちにやっていることがあります 

そうすると、

子どもは、言葉が だんだん 信じられなくなってしまいます。

信じられなくなると、なんとか不安を和らげ、信頼感を得ようと、駄々をこねて、感情で人をコントロールしようとし始めたりします。

子どもに対しては、特に 気をつけてあげたいと思います。

なぜなら、子どもの外界の捉え方の基礎に大きく影響してくると思うからです。

そういう時期に、言葉を信じられるようにしてあげることは、スキンシップと同じくらい大切なことです。

どうやったら、言葉を信じられるようになるかというと、まず「約束を守る」ということ。そして約束が守れなかったら、子どもの年齢が何歳であっても 子どもにちゃんと謝る

つまり、何気ない一言であっても、親が発した言葉どおりに 親がちゃんと行動していることが重要になってくるのです。

言葉が信じられる=親との基本的信頼感が育つ

           =人間に対する信頼感も育つ

ということになります。

さきほどの方は子どもが「やりたい」という正直な気持ちを伝えてきたとき、そのまま言葉どおりに まっすぐ受け取りました。さらに今、風船で遊ぶには1回がいいと判断し、「1回だけね。」と約束をして、その言葉どおり、文字どおり、そしてその意味どおりに行動したので、子どもは駄々をこねなかったのです。

嘘のない言葉が、言葉どおり、その意味どおりにやり取りされているのを 目の当たりにして、清々しい気分にもなったし、その場の雰囲気が安心感・信頼感に包まれていて、これが言葉を信じられる世界なんだなぁと また 改めて 感じ入りました 

ありがとう 

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